2004 年 7 巻 Supplement 号 p. 5-6
犬膵エラスターゼ1遺伝子のcDNA塩基配列は938bpで,推定されるアミノ酸保存領域は777bpであった。アミノ酸配列は258アミノ酸残基で,ヒトおよび豚の同遺伝子のアミノ酸配列との相同性は約88%であった。RT-PCRを用いて各組織における犬膵エラスターゼ1遺伝子の発現について検討したところ,膵臓では高発現で,それに比べて胃での発現は少なく,その他の組織では発現していなかった。次にリコンビナント膵エラスターゼ1を発現させ,これに市販の抗ヒトお膵エラスターゼ1抗体との交差をウエスタンブロットで検討したところ,目的の分子量約56kDaのリコンビナント蛋白と本抗体が交差することが認められた。