消化器心身医学
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総説
ストレスと肝
米田 政志
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2013 年 20 巻 1 号 p. 27-29

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抄録

中枢神経系が消化器機能に及ぼす作用が明らかにされており,ストレスとの関わりの深い神経ペプチドが神経伝達物質として脳内で作用し,消化管機能を制御していることが報告されている。最近になって中枢性神経ペプチドが自律神経系を介して肝臓生理機能を調節していることが明らかとなり,ストレスによって脳内の視床下部で合成が増加するcorticotropin-releasing factor(CRF)の肝臓生理機能に対する作用が報告されている。CRFをラット脳内投与すると交感神経系を介して肝血流低下,実験肝障害増悪作用を発揮する。さらにラット実験肝障害モデルに拘束ストレス負荷をかけると肝障害が悪化し,このストレスによる増悪作用はCRF受容体拮抗剤の投与によって消失する。消化管と同様にストレスに関連する脳内の神経ペプチドが肝臓生理機能や病態に影響を及ぼすことが明らかとなった。

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© 2013 消化器心身医学研究会
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