大学体育スポーツ学研究
Online ISSN : 2434-7957
研究ノート
バドミントンのフォアハンドロングサービス技能の評価を目的とした自己評価チェックリストの開発:
大学における体育・スポーツの授業を対象として
深田 喜八郎
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 21 巻 p. 161-172

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抄録

【緒言】本研究は,バドミントンのフォアハンドロングサービス技能の評価に活用できる自己評価チェックリストを考案し,その有効性を検討することを目的とした.【対象と方法】調査対象は,A大学及びB大学にてバドミントンの授業を受講した58名(男性:32名,女性:25名,無回答:1名)とした.研究対象者は,授業内でサービス技能テスト及びスローモーション動画の撮影を行った.ロングサービスを5球打ち,飛距離に応じた点数を確認するものをサービス技能テストとし,最高得点を25点とした.研究対象者はスローモーションの動画を振り返り,自己評価チェックリストに回答した.自己評価チェックリストは「構えについて(以下「構え」と略す,4項目)」,「シャトルを離すタイミングとラケットの振り出し(以下「振り出し」と略す,4項目)」,及び「打点及び手首の角度について(以下「打点及び手関節角度」と略す,5項目)」で構成され,研究対象者は5件法で回答した.【結果】サービス技能テストと自己評価チェックリストの関連性を検討するため,スピアマンの順位相関係数(rs)を求めた.サービス技能テストの得点は,「構え(rs = 0.43,p < 0.01)」,「振り出し(rs = 0.37,p < 0.01)」,「打点及び手関節角度(rs = 0.44,p < 0.01)」のいずれの項目とも有意な正の相関関係が認められた.【結語】本研究で用いた自己評価チェックリストはフォアハンドロングサービス技能を評価するための教材として有用であることが示唆された.

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© 2024 全国大学体育連合

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