Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
Print ISSN : 1348-589X
ISSN-L : 0385-1559
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ポリアミンであるスペルミジンはイネいもち病に対する抵抗性を付与する
Said Salama Moselhy浅見 忠男 Khalid Omer AbualnajaAbdulrahman Labeed Al-Malki山野 博之穐山 忠大和田 隆之介山岸 卓矢彦坂 政志岩川 純也岡田 憲典森 昌樹Taha Abduallah Kumosani
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2016 年 41 巻 3 号 p. 79-82

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抄録

ポリアミンは,生長,分化や形態形成といった生体内の基本的な生理過程のみならず様々な環境ストレスへの抵抗性にも関与していることが報告されている.本論文では,ポリアミンの一種であるスペルミジンのイネいもち病に対する抵抗性を高める効果について報告している.まずイネへのスペルミジン処理がイネいもち病への抵抗性を付与することを,続いてサリチル酸シグナル経由の病害抵抗性マーカー遺伝子であるPR1bPBZ1やファイトアレキシン生合成遺伝子であるCPS4NOMTの発現を上昇させることを明らかにした.本論文はイネ病害抵抗性におけるスペルミジンの関与を初めて示した点に意義がある.

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© 2016 日本農薬学会
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