Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
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グラム陽性細菌Nocardioides sp. PD653株における新規PCP脱塩素酵素遺伝子群の同定
伊藤 虹児髙木 和広松島 芳隆岩崎 昭夫田中 尚人兼崎 友Martin-Laurent Fabrice五十君 靜信
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論文ID: D17-089

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抄録
pcp遺伝子群がグラム陰性細菌でpentachlorophenol(PCP)分解酵素をコードすることはよく知られているのに対して,グラム陽性細菌ではPCP分解酵素遺伝子に関しては殆ど知見がない.本論文ではhexachlorobenzene(HCB)を分解することができるグラム陽性細菌Nocardioides sp. PD653株の新規PCP分解酵素遺伝子群について記述する.最初にRNA-seqによってHCB依存的に発現量が増加する候補遺伝子を見出し,その中からin silicoアノーテーションにより3つのオープンリーディングフレームをHCB分解酵素遺伝子の候補として選抜した.候補遺伝子を発現した組換え大腸菌はPCPを2時間で約9.4 µmol L-1分解した.よって我々はこれらの遺伝子をhcbB1, hcbB2,およびhcbB3と命名した.興味深いことに,hcbB3hcbB1またはhcbB2と共発現させると PCP分解活性が認められた.さらに,HcbB3の機能はchlorophenol 4-monooxygenase(TftD)と類似性を示した.
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© 2018 Pesticide Science Society of Japan
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