Journal of Pesticide Science
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茎葉処理型イネ科雑草防除剤 sethoxydim の圃場での評価
川名 貴世儀 一清稲葉 英雄吉川 浩二
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1985 年 10 巻 2 号 p. 195-203

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抄録

新規な茎葉処理型イネ科雑草防除剤 sethoxydim {(±)-2-(1-ethoxyiminobutyl)-5-[2-(ethylthio)propyl]-3-hydroxycyclohex-2-enone} は一年生イネ科雑草に対し, 0.3kg/haで優れた効果を示したが, 広葉雑草やスズメノカタビラには無効であった. 広葉作物には高い安全性を示したが, イネ科作物には薬害を生じ, ただレッドフェスクのみ特異的に薬害を生じなかった. 鉱物油を3l/ha添加することで, 効力が増強され, 0.2kg/haの sethoxydim でイネ科雑草の防除が可能であり, 広葉作物に対する安全性も問題は認められなかった. 茎葉処理効果は高いが, 土壌処理効果は劣り, これは土壌中での残効の短かさに起因するものと推察された. sethoxydim は吸収移行型の薬剤であることが推察され, 散布水量が少なくても効果は安定し, 耐雨性が大きいことが示された. sethoxydim は広葉雑草に無効であるが, 広葉雑草に有効な除草剤との体系処理や混合処理により, イネ科および広葉雑草を同時に防除しうることが示された.

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© 日本農薬学会
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