再結晶で得られた針状結晶のS-3552原体を用いてフロアブル製剤を製剤する際, 構造粘性に起因する高粘度の問題があったが溶融原体を用いると粘度も高くならず良好なフロアブル製剤が得られた. フロアブル製剤の除草活性は乳剤と比べて劣ったが特定の界面活性剤をフロアブル製剤またはその希釈液に添加することによって増大することができた. しかし界面活性剤をフロアブル製剤中に添加すると経時変化によって顕著な結晶成長が認められ, この成長は Ostwald ripening によるものと考えられた. S-3552フロアブル製剤は乳剤に比べて粘膜に対する刺激性も弱くさらにマウスに対する急性経口毒性もかなり低い特徴を有していた.