Journal of Pesticide Science
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Print ISSN : 1348-589X
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ESCAによるフェニトロチオン熱分解の検討
堀出 文男辻 孝三佐々木 正夫美濃部 正夫
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1989 年 14 巻 1 号 p. 89-92

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抄録
サンプル表面の熱分解機構を明らかにするために空気中で190, 235および285℃まで加熱したフェニトロチオンをESCA (X線光電子分光) 分析した. 190℃まで加熱したサンプルではフェニトロチオンに比べてS原子の比率が減少した. 235℃まで加熱したサンプルではNおよびS原子の比率が減少し組成がフェニトロチオンと大きく異なった. これらは先に報告した結果を支持した. またESCA分析によりフェニトロチオンのNO2基は235℃まで加熱するとNO基に変化することがわかった. フェニトロチオンは125℃以上の温度で徐々にS-メチルフェニトロチオンに変化することが確認された.
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© 日本農薬学会
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