抄録
イマゾスルフロンのエンドウおよびダイズ切断根に対する伸長阻害活性を調べた. 本化合物の50%伸長阻害濃度はそれぞれ17.6ppbおよび54.2ppbと求められた. 濃度25ppbのイマゾスルフロンを含む培養液中に分岐鎖アミノ酸, あるいはそれらの生合成経路における中間体 (各濃度1mM) を加えて, エンドウの切断根を培養した. イソロイシンおよびバリンあるいはα-ケトイソ吉草酸およびα-ケト-β-メチル-n-吉草酸の組合せにより, 切断根の伸長抑制作用が軽減されたことから, イマゾスルフロンは分岐鎖アミノ酸の生合成を触媒するアセト乳酸合成酵素を阻害することが示唆された. イマゾスルフロンの14C-標識化合物を用いて, エンドウ切断根中における代謝分解性を検討した. イマゾスルフロンは根部中においては優先的に脱メチル化反応を受けてモノ脱メチル体 (HMS) を, 培養液中ではスルホニル尿素結合が加水分解を受けてスルホンアミド体 (IPSN) およびアミノピリミジン体 (ADPM) を与えた. HMSは切断根伸長を阻害しなかったことから, イマゾスルフロンの植物における選択性は, その代謝分解性に起因すると推察された.