Journal of Pesticide Science
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α-メトキシイミノ-2-フェノキシメチルベンジル基を有する複素環化合物の合成と殺菌活性
甲斐 浩幸市場 常男高瀬 晃益子 道生
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2000 年 25 巻 1 号 p. 24-30

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抄録

我々は先に, (E)-3-[2-(2, 5-ジメチルフェノキシメチル)-α-メトキシイミノベンジル] イソオキサゾール (A) が, キュウリうどんこ病, コムギうどんこ病およびコムギ眼紋病に対して高い防除活性を有することを報告した. 本研究では, さらに優れた殺菌活性を有する化合物の探索を目的として, イソオキサゾール環部分を他の複素環に変換した (α-メトキシイミノ-2-フェノキシメチルベンジル) 複素環誘導体を合成し, 作物の病害に対する殺菌活性を評価した. その結果, 複素環部分に1-メチル-2-イミダゾリルおよび1, 3, 4-オキサジアゾール-2-イル基が置換した化合物が高い殺菌活性を示した. フェノキシ部分の置換基は, 2-メチル, 2, 5-ジメチルおよび4-クロロ-2-メチル基を導入した化合物が高い殺菌活性を示した. メトキシイミノ部分の幾何異性体間の活性を比較した場合, E体の方がZ体より高かった. 中でも, (E)-2-[2-(4-クロロ-2-メチルフェノキシメチル)-α-メトキシイミノベンジル]-1-メチルイミダゾール (27) は, キュウリうどんこ病およびキュウリ灰色かび病に対して優れた防除活性を示した.

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© 日本農薬学会
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