2000 年 25 巻 1 号 p. 40-43
イミダクロプリド, アセタミプリド, ニテンピラムおよびそれらの類縁化合物のラットとイエバエのニコチン性アセチルコリン受容体に対する結合活性を, [125I] α-bungarotoxin を用いて測定した. 用いた濃度において, すべての化合物がイエバエの受容体に対する結合活性を有したが, ラットの受容体に対しては21化合物しか活性を示さなかった. また, ラットの受容体に対する活性値はイエバエの受容体に対する活性値の1/10~1/10,000であった. なお, これらの殺虫剤のラットに対する毒性の強さは, ラットの受容体に対する結合活性値の高さに対応していた. 本実験の結果より, クロロニコチニル殺虫剤の選択性は, その受容体への結合活性の差によって説明できることが示された.