Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
Print ISSN : 1348-589X
ISSN-L : 0385-1559
ラットとイエバエのニコチン性アセチルコリン受容体に対するクロロニコチニル殺虫剤の結合活性の比較
岡澤 敦司中川 好秋赤松 美紀上野 民夫西村 勁一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 25 巻 1 号 p. 40-43

詳細
抄録

イミダクロプリド, アセタミプリド, ニテンピラムおよびそれらの類縁化合物のラットとイエバエのニコチン性アセチルコリン受容体に対する結合活性を, [125I] α-bungarotoxin を用いて測定した. 用いた濃度において, すべての化合物がイエバエの受容体に対する結合活性を有したが, ラットの受容体に対しては21化合物しか活性を示さなかった. また, ラットの受容体に対する活性値はイエバエの受容体に対する活性値の1/10~1/10,000であった. なお, これらの殺虫剤のラットに対する毒性の強さは, ラットの受容体に対する結合活性値の高さに対応していた. 本実験の結果より, クロロニコチニル殺虫剤の選択性は, その受容体への結合活性の差によって説明できることが示された.

著者関連情報
© 日本農薬学会
前の記事 次の記事
feedback
Top