1983 年 8 巻 4 号 p. 445-450
ステビオール配糖体であるステビオシド, レバウデオシドB, ステビオシドA3, ズルコシドAおよびレバウデオシドCを供試して, イネおよびレタス幼苗に対する活性を検討した. イネ矮性種, 短銀坊主の幼苗根部に100μMを処理することで, 供試した6配糖体はいずれも葉鞘の伸長を促進した. しかし普通種, 日本晴に対しては伸長促進活性は認められなかった. またイネ幼苗の子葉鞘に供試成分を滴下した場合でも, 短銀坊主では活性が認められた. 一方, レタス幼苗に処理した場合でも, 胚軸ならびに幼根の伸長を促進した. しかしその活性はアグリコンであるステビオールより低かった. これらの結果は処理した植物体中で, シベレリン様物質への転換を示唆するものと考えられる.