Journal of Pesticide Science
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除草剤 Sethoxydim の活性におよぼす硫安および界面活性剤の影響
Paul N. P. CHOWAlex W. MacGregor
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1983 年 8 巻 4 号 p. 519-527

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抄録
Sethoxydim (0.1kg/ha) に共力剤として硫安および非イオン界面活性剤を加え, 野生エンバクの防除効果を検討した. その結果硫安または界面活性剤 (Atplus 411F, または Citowett Plus) をそれぞれ単独で加えたときよりも, 両剤を同時に加えたときに殺草力が増加した. 5種のアンモニウム化合物と6種の硫酸イオン化合物を散布溶液に0.04Mを添加した試験では, 硫安と界面活性剤の同時混合が最も有効で, アンモニウムチオシアネート混合に比べて明らかに有効であった. Sethoxydim の散布溶液は酸性側 (pH 4またはpH 6) で活性が高く, アルカリ性 (pH 8) で劣ったが, 硫安および Atplus 411Fを加用することによって, pHによる効果の変動はなかった. Sethoxydim (0.1kg/ha) 溶液に高濃度 (0.5~2.5%) の硫安を加えると野生エンバクの殺草力は減少するが, Renex-36を0.1~2.5%加えることによって殺草効果が回復した. 全試験を通じて野生エンバクの防除効果は, Sethoxydim 0.1kg/haの散布溶液に硫安0.5%, Renex-36 0.5%の加用が最高であった. Sethoxydim の浸透試験をトウモロコシ葉切片により行なったところ, これら添加剤の加用によって明らかに浸透促進効果を示した. Sethoxydim の散布溶液に硫安および界面活性剤を添加することによって, 野生エンバク葉面の epicuticular wax の付着が変化することが判明した.
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© 日本農薬学会
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