日本公衆衛生雑誌
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埼玉県におけるアレルギー性疾患の有症率と関連因子
松本 隆二高岡 正敏丹野 瑳喜子
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2009 年 56 巻 1 号 p. 25-34

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抄録
目的 埼玉県内のアレルギー性疾患について実態を把握するとともに,生活環境等との関連性を調べることを目的とした。
方法 県内に定住する3,000世帯とその家族全員を対象に,質問票による調査を実施した。配布・回収は留置法によった。分析は各アレルギー性疾患の有無を従属変数とし,年齢等の個人の背景因子と住居構造等の生活環境因子を独立変数としてロジスティック回帰分析を行った。
結果 回収数は2,368世帯で,回収率は78.9%であった。また,対象者は7,395人であった。何らかのアレルギー性疾患を有する人は42.5%であった。疾患別の累積有症率は,喘息11.9%,アトピー性皮膚炎13.0%,アレルギー性鼻炎19.8%,アレルギー性結膜炎9.3%,花粉症19.7%,食物アレルギー4.4%であっが,複数のアレルギー性疾患を有する者も多く認められた。また,花粉症を除いて男性の若年層においてアレルギー性疾患に罹患するリスクが,とくに高いことが認められた。さらに,居住している建物の構造等の生活環境因子がアレルギー性疾患と関連していることが認められた。
結論 埼玉県におけるアレルギー性疾患の有症状況等はこれまでの報告と著しい違いがないと考えられたことから,概ね他の地域と同じような状況下にあるものと思われた。
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© 2009 日本公衆衛生学会
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