Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
イオン液体含浸液膜による有機窒素化合物の分離
松本 道明三上 正和近藤 和生
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2006 年 49 巻 5 号 p. 256-261

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抄録
石油の水素化脱硫において,有機窒素化合物は反応の阻害物質として知られており除去しなければならないが,有機窒素化合物の水素化反応は条件が厳しいため代替法が求められていた。本研究では,イオン液体を含浸させた高分子膜を用いて,脂肪族炭化水素からの有機窒素化合物の除去を検討した。具体的にはイミダゾリウム塩型および4級アンモニウム塩型のイオン液体含浸液膜を用いて有機窒素化合物(キノリン,イソキノリン,ピリジン)とヘプタンの分離を行った。これらの有機窒素化合物はヘプタンに対して選択的に膜を透過した。ピリジンの透過性および選択性に及ぼすイオン液体の種類,ピリジン濃度および温度の影響を検討した。イオン液体の種類はピリジンの透過速度にほとんど影響を及ぼさなかったが,選択性はより親水的なイオン液体を用いることで増加した。ピリジン濃度および温度の減少は選択性の増加をもたらした。以上の点から,イオン液体含浸膜は有機窒素化合物の分離手段として有効であることが分かった。
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© 2006 公益社団法人石油学会
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