Journal of the Japan Petroleum Institute
Online ISSN : 1349-273X
Print ISSN : 1346-8804
ISSN-L : 1346-8804
ノート
反応抽出を用いたベンゼン部分酸化反応システム用触媒再生器の検討
山田 博史水野 友章田川 智彦Garun TanarungsunPiyasan PraserthdamSuttichai Assabumrungrat
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 51 巻 2 号 p. 114-117

詳細
抄録

ベンゼンの部分酸化反応によるフェノールの合成をベンゼン-水液2相系で行った。触媒としてVCl3,酸化剤として気体酸素を用いた。反応システムは反応器,抽出器,触媒再生器の三つの装置からなる。反応器中において,ベンゼンは触媒の溶けている水相に溶け込みフェノールへと酸化される。生成したフェノールはベンゼン相に抽出され,それ以上の逐次酸化が抑制される。ベンゼン相に抽出されたフェノールはそのままではフェノールの蓄積に伴い水相に分配されて逐次酸化が進行してしまうので,抽出器において再度抽出され反応器系外に送られる。反応中に酸化されて失活した触媒を水素で還元し再生する触媒再生器について検討を行った。触媒再生器において還元触媒がない条件では触媒は再生されなかった。還元触媒としてPdはくを用いるとベンゼンの部分酸化反応は安定して進行した。また,停止-再起動も簡単に行うことができた。

著者関連情報
© 2008 公益社団法人石油学会
前の記事
feedback
Top