Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
硫酸化ジルコニア固体超強酸触媒を使用した無水フタル酸によるアニソールのフリーデル・クラフツ型アシル化反応
中村 秀夫田中 奈穂子松橋 博美
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2010 年 53 巻 5 号 p. 276-282

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抄録
無水フタル酸によるアニソールのフリーデル・クラフツ型アシル化反応を,触媒学会提供のジルコニアゲル(JRC-ZRO-2,JRO-ZRO-3,JRC-ZRO-4,JRO-ZRO-5)を用いて,平衡吸着法と混練法で調製した硫酸化ジルコニアで行った。生成物は2カ所でアシル化が起こったC6H4[CO(C6H4OCH3)]2だけで,片方だけのアシル化で生成するC6H4[CO(C6H4OCH3)]COOHは見られなかった。溶媒に溶解したAlCl3では,片方だけのアシル化生成物が大量に得られた。フタル酸の一方だけにエステル化された生成物がエタノールによる後処理で生成した。反応温度や時間は,エステルの収量にあまり影響しなかった。2カ所でアシル化された生成物は,無水フタル酸の一方のカルボニル基への2個のアニソールの付加と,それに続く超強酸性により活性化されたもう一方のカルボニル基へのアニソールの転移反応により生成したと推定した。種々の固体超強酸での反応結果より,2カ所でのアシル化には表面の超強酸点が必要であることが示された。
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© 2010 公益社団法人石油学会
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