Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
水平フォームドリリングにおける繰粉搬送に及ぼす掘管回転の影響
Amna Gumati 高橋 弘Ausama A. Giwelli
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2013 年 56 巻 4 号 p. 230-235

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抄録

本研究では,水平フォームドリリングを模擬するために水平2重管路を作成し,繰粉搬送と圧力損失に及ぼす掘管の回転の影響について実験的に検討した。具体的には,フォームクオリティーを80,85および90 %に変化させ,さらにフォーム速度(搬送速度)も変化させて実験を行い,フォーム速度およびフォームクオリティーが繰粉搬送時の圧力損失および搬送効率に及ぼす影響について検討した。実験に用いた管路はボアホールを模擬した長さ5 mの偏心2重円管路であり,外管の内径は51.8 mm,内管の外径は16 mmであり,掘管に相当する内管の最大回転速度は150 rpmである。 実験では,始めに繰粉を含まないフォーム流れのみで計測を行ったが,この場合,流れの圧力損失に及ぼす回転数の影響はほとんど見られなかった。一方,フォームによる繰粉搬送の流れでは,掘管の回転は流れの圧力損失に大きな影響を及ぼすことが分かった。さらに,掘管の回転数が増加すると,圧力損失は大きく減少し,繰粉の吐出体積濃度は増大することが分かった。また,フォームクオリティーおよびフォーム速度が大きくなるほど圧力損失が大きくなり,繰粉の吐出体積濃度は減少した。

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© 2013 公益社団法人石油学会
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