Journal of the Japan Petroleum Institute
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総合論文
担持金属水酸化物を基盤とした環境調和型官能基変換反応のための高機能固体触媒開発
山口 和也水野 哲孝
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2014 年 57 巻 6 号 p. 251-260

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抄録
我々は,金属水酸化物が同一金属上に,Lewis酸とBrønsted塩基を併せもつという性質に着目し,金属水酸化物を基盤とした固体触媒開発を行った。担持金属水酸化物触媒は,アルコール,アミン,ニトリル,末端アルキンなどの様々な基質をLewis酸とBrønsted塩基の協奏作用により効率よく活性化できることを明らかにした。担持水酸化ルテニウム触媒(Ru(OH)x/Al2O3)は,分子状酸素を酸化剤としたアルコールやアミンの酸化的脱水素反応に極めて高い活性を示すことを明らかにした。本Ru(OH)x/Al2O3は酸化反応だけでなく,水素移行型還元反応やニトリルの水和反応に対しても高活性を示した。また,Ru(OH)x/Al2O3を用いた第1級アルコールのアンモ酸化,第1級アミンの形式的α-酸素添加反応などの酸化的官能基変換の開発にも成功した。さらに我々は,本触媒設計概念がルテニウム以外の種々の遷移金属種にも適用可能で一般性が高いことを示し,これらの同一金属上に存在する金属由来のLewis酸と水酸基由来のBrønsted塩基の協奏的効果を利用した種々の高効率官能基変換反応,たとえば担持水酸化銅触媒を用いたアルキンの酸化カップリング反応やアジドと末端アルキンの1,3-双極子付加環化などの開発にも成功した。
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© 2014 公益社団法人石油学会
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