Journal of the Japan Petroleum Institute
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総合論文
X線吸収分光法を用いた固体酸塩基触媒の評価
山本 孝
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2014 年 57 巻 6 号 p. 261-270

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抄録
X線吸収分光法により固体酸塩基触媒の構造解析および物性評価手法として利用した研究例を紹介した。アルミナの熱耐久性を向上させる効果があるランタンイオンについて,シンタリング抑制効果が発現する低添加量でもランタン種はペロブスカイト相を形成せずに孤立高分散状態で存在することを示した。固体強酸触媒タングステン–ジルコニウム酸化物触媒のタングステン種の存在状態について論じた。メソポーラスシリカが固体酸性質を発現することについて,歪んだシロキサン結合が薄い細孔壁中に存在することを示した。また,EXAFS解析に際して誤った結論を導きかねない事例について,構造の異なる複数の成分が共存する可能性の考察,EXAFS関数のフーリエ変換が動径構造関数を反映しない実例とその要因,多電子励起の影響について解説した。
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© 2014 公益社団法人石油学会
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