Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
ネットワークサイズと吸着性を制御した金属ドープオルガノシリカ膜のプロピレン/プロパン透過特性
金指 正言宮宇地 秀治早川 慎二郎長澤 寛規吉岡 朋久都留 稔了
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2016 年 59 巻 4 号 p. 140-148

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抄録

本研究では,ゾル-ゲル法によりbis (triethoxysilyl) methane (BTESM)をSi前駆体として用い,Al,Agをドープしたオルガノシリカ膜のC3H6/C3H8透過特性を評価した。BTESMにAgをドープすることで各気体透過率が小さくなったが,気体選択性(H2/CH4,H2/C3H6,H2/C3H8,C3H6/C3H8)は変化しなかった。X線吸収微細構造でドープしたAgはネットワーク構造内でイオンとして存在する可能性が示された。Agがネットワーク内でイオンとして存在しても,ネットワークサイズは変化しないことが明らかになった。一方で,BTESMにAlをドープすることで各気体透過率が小さくなり,気体選択性 (H2/N2,H2/CH4)はネットワークの緻密(ちみつ)化により大きく向上した。吸着親和性の指標になるC3H6透過の活性化エネルギーは,AgをドープすることでBTESM(〜−7 kJ mol−1),Al-BTESM(~3 kJ mol−1)膜よりも小さくなった。すべてのオルガノシリカ膜は,50 ℃におけるC3H6/C3H8混合分離試験で純ガス透過の選択性よりも高い選択性を示した。たとえば,Ag-BTESM(Si/Ag=9/1)膜は,50 ℃における混合分離試験で,純ガスを用いた透過試験のときの透過速度比(~19)に比べ,混合ガスを用いた場合では選択性(=32.5)が向上した。なお,選択性は操作圧力に大きく依存しなかった。

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© 2016 公益社団法人石油学会
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