Journal of the Japan Petroleum Institute
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総合論文
硫化水素を活用する低級アルカンの脱水素反応
渡部 綾 平田 望依田 裕太福原 長寿
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2022 年 65 巻 2 号 p. 50-57

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抄録

プロパンの単純脱水素プロセスでは高いプロピレン選択性が得られるが,その工業触媒は脱水素反応に伴って生成するコークにより失活する。そのため,安定した性能を有する触媒の開発が求められている。我々は,比較的安価な遷移金属系触媒を硫酸イオンで修飾した触媒が,プロパン脱水素に優れた触媒特性を示し,高選択的に反応が進行することを見出した。また,担持した硫酸イオンが反応中に還元され,触媒表層に形成された格子硫黄(S2−)が脱水素の活性種として機能することを見出し,格子S2−の損失により触媒が失活することを明らかにした。そこで,硫化物触媒の格子S2−に着目し,脱水素反応場に高濃度の硫化水素(H2S)を共存させ,連続的に格子S2−を復元する新規な脱水素プロセスを開拓した。

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