抄録
エチレングリコールテレフタレート (EGT) の重縮合反応は,反応速度1),7)が遅く, 平衡定数も小さい8)ために副生物の拡散が反応の進行に大きく影響する2),3)。本研究では, PET生成反応として末端エチルエステル基によるエステル交換及びカルボキシル基によるエステル化重縮合反応, 副反応としてポリマー末端基及び主鎖の熱分解反応, 副生物の拡散速度式として次式を考慮 (Fig. 3) してシミュレーションを行った。
Di=f(S, N, μ, P, Pi0, Ci, KD)
ここでDi; i成分の拡散速度 (mol/_??_•hr), S; 拡散表面積 (m2), N; かく拌回転数 (rpm), μ; 反応液粘度 (poise), P; 反応圧力 (mmHg), Pi0; i成分の飽和蒸気圧(mmHg), Ci; i成分の反応液中の濃度 (mol/_??_), KD; 総括拡散速度定数 (mol/m3•hr)。連続重合器のシミュレーションにおいては, かく拌翼を1段としたそう列モデルを適用し (Fig. 2) 物質収支式を得て行った (Fig. 4)。
実験条件及び重合度変化の計算結果を Table 1に示し, 反応そう内の重合度分布をFig. 5及びFig. 6に示した。また回分式反応器における反応時間と重合度の関係をFig. 7に示し, シミュレーション結果と実験結果が一致することを確認した。回分式反応器は1.0lの小容量であるため単位反応液量当りの拡散面積が大きく, 同一温度及び反応時間では連続方式よりも重合度変化が大きい (Figs. 5~7)。
しかし拡散効率を表すKDは横型重合器が回分式である堅型重合器の約20倍であった。