石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
石油および天然ガス開発に関する油層工学
平川 誠一
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 27 巻 6 号 p. 472-479

詳細
抄録

本論文は油•ガス田開発で考慮されるべき特色のある研究内容を示している。重要な数種の記事が説明され, 検討吟味されており, これらは, つぎの項目, すなわち (1) 貯留岩の性質, (2) 水攻法, (3) 天然ガス地下貯蔵, (4) 石油の可採埋蔵量および石油開発の経済性にわたっている。
相対浸透率曲線に対する粘土および粘土鉱物の影響が明らかにされている。頁岩質砂岩しんの新らしい孔隙率測定法が考案されている。申川油田の水攻計画段階で, 貯留層工学データに加えて地質学的および地球物理学的情報を利用することによって, 同油田のAおよびBブロックが水攻法計画対象として優先度の高いことを示した。関原ガス田の貯留層工学的研究は天然ガス地下貯蔵の検討に貢献した。ガス田の隣接水層とガス貯蔵部の水移動に伴う問題は比較的小規模ガス層にとり必要であることを示した。確率モデルによる原油天然ガスの埋蔵量算定法および石油開発の経済性評価法を開発し吟味した。

著者関連情報
© 公益社団法人石油学会
前の記事 次の記事
feedback
Top