1984 年 27 巻 6 号 p. 489-495
コンドル産オイルシェールから得られたシェールオイルの灯軽油留分を, Ni-Mo-Al2O3系工業触媒により水素化処理を行い, 主として脱窒素精製について検討した。その結果, 反応温度の上昇, 水素圧力の増加, LHSVの減少に伴い, 脱窒素率およびH/Cは高くなり, 比重および粘度は小さくなった。脱窒素率は一次で整理され, その活性化エネルギーは, 水素圧力25, 50, 100kg/cm2でそれぞれ10.6, 17.4, 30.1kcal/molであった。また, シェールオイルの灯軽油留分の脱窒素反応は, 窒素含有量が石炭液化油などと比較して多いにもかかわらず容易であることを明らかにした。