抄録
修飾したHZSM-5ゼオライト触媒が, アルキルベンゼンのアルキル化や不均化において高いパラ選択性を示すことは広く知られている。本研究では, 修飾したHZSM-5ゼオライトおよびZSM-5構造を有する各種メタロシリケートを触媒として用い, エチルベンゼンのエチル化, トルエンのメチル化およびトルエンの不均化を行ったところ, アルキルベンゼンのアルキル化と不均化におけるパラ選択性の発現理由が異なっていることを明らかにした。不均化におけるパラ選択性は, 生成物規制の形状選択性, すなわちパラ異性体のゼオライト細孔内での拡散速度が他の異性体より速いために生じる。しかし, アルキル化では, 初期生成物が遷移状態規制の形状選択性のためパラアルキルベンゼンだけであり, 修飾により触媒の固体酸強度が低下し, アルキル化は進行するが2次的な異性化は抑制されるためパラ選択性が向上することを明らかにした。