石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
バッチプラントのロバストスケジューリングシステムのための修正モジュール
陳 偉渕野 哲郎村木 正昭
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1997 年 40 巻 5 号 p. 378-385

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抄録

本論文はバッチプロセスの運転管理におけるロバストスケジュール生成システムのための修正モジュールを提案した。バッチプロセスでは処理時間の変動に対する現行スケジュールのボトルネックが複数存在し, プロセスの特徴から各ボトルネックはスケジュールを介して強い相互作用がある。このため部分的なボトルネックの解消は新たなボトルネックを派生し, その繰り返しでは効果的にロバストスケジュールを作成することはできない。この問題を解消するためには, ボトルネック群に対する修正案群を同時に選択する必要があり, ボトルネック間の相互作用から, パタン認識の問題に帰着できる。したがって, BPNN (Backpropagation Neural Network) が有効となり, 本研究はロバストスケジューリングシステムの特徴から以下の3点を工夫することでBPNNを用いた修正モジュールを開発した。(1) ボトルネックの相互作用を学習に反映させるために, スケジュールの全体情報 (稼働率等) および局部情報 (タスク間のスラック時間等) をBPNNの入力データとした。(2) ファジー情報をスケジューリングフェーズの考察に基づき離散化しα-レベル表現を可能にした。(3) (2) のα-レベル表現によるファジーデータを効率良く学習するためのアルゴリズムを提案した。開発したモジュールの有効性は多製品バッチプロセスを用いたシミュレーション実験を通じて示した。

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