2021 年 66 巻 2 号 p. 63-67
アステラス製薬株式会社では,2017年からグローバルにおけるライブラリー機能の集約とそれに伴うライブラリーポータルサイトの統合を実施してきた。電子化が進む欧米のライブラリーと共に推進するバーチャルライブラリーへの転換に伴い,日本国内においても物理的図書室の統廃合と紙の資料から電子ブックや電子ジャーナルといった電子リソースへの切り替えを進めている。言語別や媒体別によるコレクションの電子化率や新規購入資料の電子版購入率について報告し,特に日本語リソースの電子化にかかる費用や購入を妨げている要因を紹介する。出版社との直接交渉に取り組む中で得た日本国内における学術書の電子出版が進まない理由を考察し,見えてきた電子化推進への課題と要望について言及する。また新型コロナウイルス感染症の影響に伴うユーザー意識や社会環境の変化についても触れる。