2022 年 67 巻 1 号 p. 13-19
オープンアクセス(OA)で出版される論文数は近年急速に増加しており,約9割のジャーナルでOA出版のオプションを提供しているシュプリンガー・ネイチャーでは,ハイブリッドジャーナルの機関購読コストの一部をOA出版コストと組み合わせる転換契約を展開してきた。転換契約は,従来の図書予算への依存度を下げつつ,研究成果の迅速なアクセス,共有および利用を永続的に保証するゴールドOA出版による論文数を飛躍的に増加させる効果的なモデルと言え,研究成果の国際的な発信力を高めるためにも,日本での導入に向け積極的な検討が期待される。