薬学教育は,患者中心の臨床薬学の発展と社会ニーズの変化を背景に,AI・ビッグデータ活用や医療経済の理解が求められる段階に入った。医療ビッグデータにはレセプト,電子カルテ,レジストリなど多様な情報源があり,市販前後の情報ギャップを補うRWD研究で安全性評価が強化されている。代表例として,ロシグリタゾンの心血管リスク検出や,REALレジストリによるMTX高用量の安全性評価があり,薬剤師はEBMと批判的吟味を通して臨床と研究をつなぐ役割が求められている。本稿は,2025年9月2日に星薬科大学にて行われた,2025年度日本薬学図書館協議会研究集会の講演「薬学教育と医療ビッグデータの利活用」の内容を要約したものである。