薬学図書館
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ICタグと識別コード
吉田 直樹
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2007 年 52 巻 1 号 p. 22-28

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抄録

公共図書館を中心として13.56MHz帯のICタグの導入がここ数年かなりの勢いで伸びている。一方でICタグの導入をためらわせる要素として, タグの価格, 寿命, 規格の未整備などがあり, 将来にわたり導入しない図書館もあるものと予想される。このため, バーコードとICタグの並存状態は長期にわたる。また, 出版業界はソース・タギング構想を進めており, これが実現すると図書館でも利用例が出るであろう。しかしこのタグはUHF帯のタグである。その場合, 資料の, 少なくとも国内での個別化は保証されるが, 図書館がすでに所蔵している資料についても同様に個別化して扱おうとすると, 館界で共通の識別コードが必要になる。このコードを定める際には, 前述の状況から, バーコード, 13.56MHz帯タグ, UHF帯タグの3者を視野において検討することが必須である。また最近, 他館のICタグにゲートが反応する事例が発生しており, この点からも共通規格の必要性が高まっている。

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