2007 年 52 巻 2 号 p. 146-155
PubChemは様々なSourceから多数の化合物を収録し, 豊富な検索機能を備えている。しかも無償で使用できることからその有効活用方法を模索した。今回, PubChemにMeSHのPharmacological Actionが付与されたレコードがあることに着目し, その付与状況をMeSHと比較することで検証した。化合物としてはMeSHの約91%がPubChemに収録されていること, 付与された薬理作用はMeSHとほぼ100%同等であることが確認できた。その結果, 構造と活性情報の得られる化合物データベースとしての利用以外にも, PubMedを検索する際の化合物辞書としての利用, 例えば部分構造や物性条件と薬理作用を組み合わせた化合物群に関するPubMedの文献を容易に得られるなど, MeSHを用いた検索では従来難しかった事例にも対応可能なことが見出された。