日本CNS看護学会誌
Online ISSN : 2434-4079
Print ISSN : 2189-5090
原著論文
大学教員を兼務する精神看護専門看護師の活動の現状と課題
蒲池 あずさ武用 百子川田 美和山岡 由実
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2022 年 9 巻 p. 1-10

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抄録

目的:大学教員を兼務する精神看護専門看護師におけるCNS活動の実際と認識,兼務しながらCNS活動する上での課題を明らかにすることである.

方法:日本看護協会および専門看護師教育を行っている大学院のホームページで氏名が公開されている大学所属の精神看護専門看護師29名を対象に,独自で作成した質問紙調査を実施し,単純集計ならびに質的分析を行った.

結果:21名の回収が得られた(回収率72.4%).教員になるまでのCNS活動年数は,5年目未満の者は9名(42.9%),教員をしながらCNS活動をしている者は16名(76.2%)であった.大学教員を兼務するCNSの経験年数が短いこと,CNSの役割はコンサルテーションが中心となるなどの課題が明らかになった.

考察:大学教員を兼務するCNSのキャリアパスを描くなど,大学院教育からの継続教育が必要であることが示唆された.さらに大学教員であるCNSが担える重要な役割は,社会的ニーズに応じられる実践や教育,政策提言できるような研究活動を推進していくことである,と考えられた.

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© 2022 一般社団法人日本専門看護師協議会
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