日本臨床歯科学会雑誌
Online ISSN : 2759-1883
Print ISSN : 2435-8517
ポンティックの基底面と欠損部歯槽堤との接触関係による分類
鈴木 真名山口 文誉
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 9 巻 1 号 p. 72-77

詳細
抄録
目的: ポンティックの基底面と欠損部歯槽堤との接触関係による分類を提案する. 材料と方法: 1 ;Naturally fit type pontic, 2 ;Pressured gingival type pontic, 3 ;Modified gingival type ponticの 3 つのタイ プに分類し,各々の特徴を検討した. 考察:Naturally fit type ponticは,欠損部歯槽堤そのままの形態に合わせてポンティック基底面を接触させるタイプで審美的・機 能的・衛生的な要求が強くない症例に適応となる.Pressured gingival type ponticは,審美性と清掃性の向上のためにポンティッ ク基底面を凸状にし歯槽堤の軟組織を加圧接触させるタイプである.そして,審美性を強く求める場合にはModified gingival type ponticが適応となり,積極的に軟組織を形成しポンティック基底部を欠損部歯槽堤のより深い位置まで接触させる. 結論:ポンティックは形態よりも基底面と欠損部歯槽堤の軟組織との接触関係のほうが重要であり,欠損部歯槽堤の状態や審美 的・機能的・衛生的な要求の度合いにより使い分けられる.
著者関連情報
© 2023 日本臨床歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top