継代培養細胞株 (B16-F10メラノーマ, ヒト膀胱癌由来培養細胞株KK-47) および臨床材料 (腎細胞癌5例, 尿路移行上皮癌9例) を用いて鶏卵法による温熱と抗癌剤併用効果の検討を行なった. その結果マウスB16-F10メラノーマではADR単独処理群およびCDDP+温熱, ADR+温熱, CY+温熱併用群において有意に高い腫瘍発育阻止率が認められた (P<0.05, P<0.01). KK-47ではCY単独処理群およびCY+温熱処理群において有意に高い腫瘍発育阻止率が認められた (P<0.05). 臨床材料を用いた検討では14例中11例 (79%) において感受性試験の評価が可能であり, 今後これらの結果を臨床応用し, その相関性につき検討していく予定である.