日本泌尿器科学会雑誌
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腎細胞癌の予後決定因子としての病理学的事項
佐藤 健河合 弘二岩崎 明郎石川 博通小磯 謙吉菅間 博小形 岳三郎
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1991 年 82 巻 2 号 p. 282-289

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抄録

1978年1月から1989年8月までに筑波大学付属病院で経験した腎細胞癌105例について, 病理組織学的診断と予後との関係を統計学的に分析した.
1. pTNM分類では, pT2以下とpT3aとの間には生存率の有意差はなく, pT3aとpT3b以上との間には有意差が認められた.
2. 組織学的異型度別の生存数は, G1群がG2群より, G2群がG3群より有意に良好であった.
3. 組織学的細胞型別の検討では, 淡明細胞亜型群が顆粒細胞亜型群および混合亜型群より有意に予後良好であったが, 顆粒細胞亜型群と混合亜型群との間には有意差はなかった.
4. 組織学的浸潤増殖様式別の検討では, INFα群がINFβ群に比して有意に予後良好であった.

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