視覚の科学
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原著
0.01%硫酸アトロピン点眼液の近視進行の検討
有賀 義之梶田 雅義
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2015 年 36 巻 4 号 p. 94-97

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抄録

目的:3年以上継続して0.01%硫酸アトロピン点眼液(0.01%アトロピン)を処方された症例に対し, 0.01%アトロピンの使用率と年間近視進行度数について検討する。  方法:対象は0.01%アトロピンを3年以上継続処方した20例40眼, 観察期間は平均5.0±1.4年であった。0.01%アトロピンの処方本数を経過観察期間で割った値を0.01%アトロピン使用率とし, その使用率で0.5以上群(高使用率群)と0.5未満群(低使用率群)に分けた。そして, それぞれの群の年間近視進行度数を比較した。  結果:高使用率群は8名16眼, 低使用率群は12名24眼であった。それぞれの年間近視進行度数の平均値は, 高使用率群で-0.64±0.15D/年, 低使用率群で-0.58±0.29D/年であったが, 有意差はなかった(t検定, p<0.05)。  結論:3年以上の長期間において, 0.01%アトロピンの使用率は近視進行の抑制に影響しない可能性がある。

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© 2015 日本眼光学学会
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