2014 年 17 巻 4 号 p. 286-293
【目的】訪問看護師が、皮膚・排泄ケア認定看護師に対してどのようなニーズがあるのかを把握し、ストーマケア・褥瘡ケアの向上と効果的な連携がとれるような在宅ケアの判断基準の基礎資料を得ること。
【方法】訪問看護師7名に対し、質問紙と半構造化インタビューによってデータを収集し、質的帰納的に分析した。
【結果】訪問看護師のニーズを表す82のコードから13のサブカテゴリと7のカテゴリが抽出され、「院外連携の業務体制つくり」「相談連絡体制」「終末期ケアの連携」「相互の学びによる専門的ケアの提供」「訪問看護師との関係構築」「知識向上への支援」「統一したケアの提供」のニーズがあることが明らかになった。
【考察・結論】今後は連携しやすいシステム構築や、良好な人間関係をベースに相談連絡体制をつくること、お互いのより専門的な領域を学びあう研修会の開催が必要なことが示唆された。そのためには、各所属の組織にも理解が得られるよう、合意形成などの環境づくりをすすめることが必要であると考える。