2025 年 10 巻 2 号 p. 35-43
タンパク質リン酸化は,細胞内シグナル伝達を制御する代表的な翻訳後修飾であり,その異常は多くのがんで中心的な役割を果たす.リン酸化プロテオーム解析は,遺伝子変異や発現解析では捉えきれないシグナルネットワークの動的変化を明らかにする有力な手法である.本総合論文では,解析深度と迅速性を両立するリン酸化プロテオーム解析法を開発し,がんの新規治療法開発に有効であることを培養細胞・手術切除検体・内視鏡生検検体において検証した例を示して,最後に今後の展開について述べる.