プラスチックシンチレータを用いたコンプトン散乱型TOF-PET装置の基礎開発

抄録

時間差を利用して位置分解能を向上させるTOF-PETでは、信号の揺らぎによる影響の少ない高速のシンチレータが要求される。我々は、高速の時定数を持つプラスチックシンチレータを用いたコンプトン散乱型PET装置の基礎開発を行っている。コンプトン運動学を利用しガンマ線の到来方向を制限することで、同時計測イベントのバックグラウンド除去が可能となる。角度分解能や時間分解能の評価等について、基礎試験の進捗を報告する。