主催: 一般社団法人日本物理学会
会議名: 2017年度日本物理学会第72回年次大会
開催日: 2017/03/17 - 2017/03/20
FeSeは他の鉄系超伝導体とは異なり、正方晶から直方晶への構造相転移に伴う反強磁性転移を示さない。近年の圧力下の実験においては、FeSeは2-6GPaの領域で磁気転移及び正方晶から直方晶への構造相転移を示し、さらに高圧下ではこれら磁気構造転移が消失し超伝導転移温度が最大となる。FeSeのSeサイトを一部Sで置換した系であるFeSe0.92S0.08においても、4-7GPaの高圧下では磁気転移の存在が電気抵抗率測定から示唆されているが、構造転移の有無についてはまだ分かっていない。本講演では、FeSe0.92S0.08における3-5GPaでの圧力下構造観察の結果について報告する。