主催: 一般社団法人日本物理学会
会議名: 2017年度日本物理学会第72回年次大会
開催日: 2017/03/17 - 2017/03/20
単一有機分子デバイスを実現するためは室温で機能しなくてはならない。電極表面で拡散せず、安定な表面界面電子状態を有することが求められる。我々は、7 K と300 Kの超高真空走査トンネル顕微鏡(STM)および分光法(STS)を用いて、Fe(001)ウィスカ単結晶上に吸着したフタロシアニン単一分子(H2Pc)を調べた。強いπ―d結合によりFe(001)上のH2Pc分子はAg(001)基板に比べはるかに強い吸着および拡散障壁を有するため、室温でも拡散せず非常に安定に・強く吸着することが分かった。