2023 年 3 巻 1 号 p. 3_28-3_36
目的:本研究の目的は,理学療法士・作業療法士教育における臨床教育者の指導経験が診療参加型臨床実習に及ぼす影響について検証することである。方法:対象は藤田医科大学の教育病院において臨床実習を経験した理学および作業療法専攻の学生とし,臨床教育者の診療参加型臨床実習指導経験が無い群(CE未経験群)48名と有る群(CE経験群)49名の2群に分け,臨床実習中の学生のストレス状態,基本的姿勢,睡眠状態を比較した。結果:CE経験群では,CE未経験群と比較し,臨床実習中の対人関係,適性度,イライラ感のストレスが減少し,実習の満足度が増加していた。また,基本的姿勢の評価の点数は高かった。一方で,睡眠状態は,CE未経験群に比較してCE経験群では「不眠症なし」と判定された割合は減少し,「軽度不眠症」と判定された割合は増加していた。結論:指導経験ある臨床教育者による実習では,学生のストレスは軽減し,基本的姿勢の評価は向上するものの,睡眠状態に関しては,一定数の睡眠障害のある学生は残存し,心理面のサポートとともに,自宅での学習状況や睡眠時間を留意しながら指導する必要性が示唆された。