理学療法教育
Online ISSN : 2436-8008
実践報告
Entrustable professional activity(EPA)を活用した診療参加型実習の実践報告
~心臓血管外科周術期の理学療法チームの一員として参加するための取り組み~
磯邉 崇保坂 亮
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ジャーナル 認証あり

2023 年 3 巻 2 号 p. 2_45-2_51

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抄録

今回,心臓血管外科周術期の理学療法の診療参加型実習を実践した。本実習では循環器症例の重要な評価項目である「血圧」担当の役割を与えた。そして役割を任せることができたかどうかの規準としてEntrustable professional activity(以下EPA)の評価尺度を活用したので報告する。実習生は3症例の心臓血管外科周術期の理学療法業務に30回参加した。「血圧」担当の役割に関してのEPAの評価結果は2名ともに,「5:実習指導者が,付き添う必要がなかった」であった。本実習を通して,「血圧」担当という役割を明示したことにより,実習生がやるべきことが具体的になり,実習指導者が観察可能で臨床業務に直結する形で評価することができたと考えた。またEPAを活用したことにより,従来は実習指導者の主観的な判断に依存していた役割を任せられるかどうかの評価が客観的に可能であることが示唆された。

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© 2023 日本理学療法教育学会
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