2023 年 3 巻 2 号 p. 2_40-2_44
目的:理学療法士養成課程における,授業前の事前課題の取り組みと課題を先延ばしにしない時間選好の関係性を明らかにすることである。方法:理学療法学科の学生を対象に,Google formを用いたアンケート調査を実施した。アンケートの内容は,事前課題の視聴日と視聴理由,時間選好に関する質問項目としてMultiple Price List(以下,MPL)法を用いた。視聴日と時間選好の関係性について,Spearmanの順位相関係数にて解析した。結果:事前課題を視聴した日は,当日が最も多かった。事前課題を視聴した日と時間選好において,有意な相関は認められなかった。考察:授業内容を忘れないようにするという取り組みによって,授業実施日に近い日程で事前課題を行うことは,授業への意欲とも捉えられることが示唆された。しかし,授業内容の理解を深めるためには,前日より前から複数回の視聴を促す仕掛け作りが必要である。