理学療法教育
Online ISSN : 2436-8008
実践報告
オンライン健康増進活動への参加が大学生のジェネリックスキルに及ぼす影響
野口 雅弘横田 文子鬼頭 巧神谷 晃央鈴木 孝治木林 勉
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 4 巻 2 号 p. 2_58-2_63

詳細
抄録

本研究は大学で実施するオンライン健康増進活動への参加が,大学生の社会人基礎力に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。対象は,理学療法士及び作業療法士を養成する大学に通う大学1年生25名(男性16名,女性9名,年齢18.4±0.8歳)であった。このうち14名をオンライン健康増進活動参加群,11名を活動不参加の対照群とした。社会人基礎力は,Progress Report on Generic Skills(PROG)テストで評価した。活動終了後のリテラシー総合点は,活動参加群が有意に低値を示した。活動前後の比較では活動参加群は活動開始前に比べ活動終了後にリテラシー,コンピテンシーともに低下する傾向が認められた。今回地域高齢者とオンライン環境で双方向に関わることで,非対面環境でも参加学生のコンピテンシーの伸長を期待したが,短期間の関わりでは自分の置かれた環境や人間関係に変化が生じ,自己のジェネリックスキルに関する認識が一時的に低下した可能性が示唆された。

著者関連情報
© 2024 日本理学療法教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top