日本予防理学療法学会雑誌
Online ISSN : 2436-9950
脊椎圧迫骨折患者の体幹筋量は歩行自立可否の予測要因になり得るか
–生体電気インピーダンス法を用いた検討–
池田 尚也 藤井 祐貴石井 咲良
著者情報
ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: JPTP-D-24-00017

詳細
抄録

【目的】脊椎圧迫骨折患者の歩行能力と体幹筋量の関連性を明らかにする。【方法】105名の脊椎圧迫骨折女性患者を対象とした。退院時のFunctinal independence measure(FIM)歩行得点を基に歩行自立群と非自立群に分類した。さらに入院時の年齢,骨折数,併存疾患,認知機能,四肢骨格筋指数と体幹筋指数,FIMのデータを抽出した。ロジスティック回帰分析と決定木分析を用いて,退院時の歩行自立可否に関連する要因とカットオフ値を算出した。【結果】ロジスティック回帰分析では併存疾患,認知機能,体幹筋指数,FIM運動得点が選択された。決定木分析では体幹筋指数と認知機能が選択され,入院時に体幹筋指数が5.4kg/m2以上であれば退院時に歩行が自立する確率が高かった。【結論】脊椎圧迫骨折患者の歩行能力には体幹筋量が関連していた。

著者関連情報
© 2025 一般社団法人 日本予防理学療法学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事
feedback
Top