2022 年 31 巻 p. 43-51
「目的」本研究では、二次予防事業対象者において、1)段階に応じて適切な因子にアプローチを行うためのアルゴリズムを作成すること、2)介入すべき因子のカットオフ値を明らかにすることを目的とした。 「方法」広島県東広島市で開催された調査によりデータ収集を行った。対象者の基本情報や基本チェックリストは、自己記入式アンケート調査から抽出した。二次予防事業対象者に関連する因子の検討を行うために、決定木分析を行った。 「結果」本研究の解析対象者は、2565 名であった。決定木モデルの結果は、第1 因子として主観 的健康感の有無、第2 因子として転倒不安感の有無、BMI(> 20.8 または≦ 20.8kg/m2)、第3因子として物忘れの有無、6ヶ月間で2-3kg 以上の体重減少の有無、過去1年間に1 度でも転倒 したことがあるかであった。 「結論」本研究の結果より、二次予防事業対象者にならないためには、良好な主観的健康感が最も重要であることが明らかになった。