理学療法の臨床と研究
Online ISSN : 2188-3041
Print ISSN : 1880-070X
ISSN-L : 1880-070X
原著論文
棘下筋筋力トレーニング後の筋腫脹の変化
安部倉 健吉見 光浩堤 省吾土田 晃貴小宮 諒前田 慶明浦辺 幸夫
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2022 年 32 巻 1 号 p. 20-25

詳細
抄録

【目的】超音波画像診断装置を用いて、棘下筋トレーニング終了後の棘下筋筋厚の経時的変化を明らかにすること。 【方法】14名の健常成人男性を対象とした。棘下筋トレーニング前と、トレーニング終了直後から60分後までの棘下筋筋厚を10分ごとに測定した。トレーニング内容は、重錘2.0 kgを用いて側臥位で肩関節外旋運動をオールアウトまで反復するものを1セットとして、3セット実施するものとした。統計学的解析には、各時点での棘下筋筋厚について反復測定分散分析を行い、事後検定としてDunnettの検定を実施した。有意水準は5%とした。 【結果】トレーニング前と比較して棘下筋筋厚は終了直後に平均3.0 mm増加し、終了40分後まで有意に高値を示し(p<0.05)、50分で差がなくなった。終了後の棘下筋筋厚は、時間経過に伴い減少した。 【結論】運動直後の棘下筋に生じる筋厚増大はトレーニング直後に最大となり、その後は減少を続け、50分以内に消失する一時的な現象であった。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top