理学療法の臨床と研究
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原著論文
足関節捻挫側と非捻挫側での下腿体積の関連性
江崎 ひなた福井 一輝有馬 知志小宮 諒前田 慶明浦辺 幸夫
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2023 年 33 巻 1 号 p. 32-36

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抄録
【目的】足関節内反捻挫側と非捻挫側での下腿体積の関連性を確認すること。 【方法】片側に足関節内反捻挫の既往がある成人男性6名を対象とし、CAITを聴取した。下腿周径は最大膨隆部、下腿長の近位25%、50%、75%の計4か所、下腿体積は水槽排水法にて測定した。統計学的解析には捻挫側と非捻挫側の下腿周径と下腿体積の比較に対応のあるt検定、CAITと下腿体積の差間の相関関係にSpearmanの相関係数を使用した。 【結果】下腿周径はすべての測定部位で、捻挫側と非捻挫側の間で有意な差はなかった。下腿体積は非捻挫側と比較して、捻挫側が94 ml低値を示し、CAITと下腿体積の差間には有意な負の相関関係がみられた (r=-0.84、p<0.05)。 【結論】本研究より、足関節内反捻挫受傷から24カ月以上経過した時点でも、捻挫側の下腿体積が非捻挫側より低下し、足関節不安定性に影響を及ぼす可能性がある。
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© 公益社団法人 広島県理学療法士会

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